講義
今週は、だいぶナーバスになっていた。今日金曜日にBEASTARSの読書会が始まってしまうからだ。始まるまでずっとアタマの中でさまざまな思いがぐるぐると巡っていた。俺なんかが何を講義するっていうんだ、何を人様にエラそうに言えるんだ、という反面、もし…
こんど、職場のアウトリーチイベントがある。その準備ワークショップで、アウトリーチのゴールは、科学の理解だの増進だの啓蒙だの教育だとかいうのに加えて、明確に「アウトリーチされた子供が将来的に職場の寄付をチャリンチャリンしてくれること」である…
最近のニュースで京大がMOOCsが閉店するというので話題になっていた。 京大の“無料講義”が存続危機 センター長「教育資産の損失は計り知れない」 | 国内 | ABEMA TIMES 私は批判も驚きも悲しみもない。鳴り物入りでもてはやされたMOOCsの幻想は正直終わった…
毛~生命と進化の立役者~ (光文社新書)作者:稲葉 一男光文社Amazon 『毛』は、生物の「鞭毛・繊毛」の重要性としくみを解説しています。コンパクトな新書サイズで、生物学の最重要課題のひとつである「うごく」ためのソリューションをめぐってわかってきた…
講義をしたからには、評価をしなくてはなりません。今回の講義では出席を兼ねた小テストに加えてレポート提出という評価を行いました。美大生の一般教養としての生物学を講じるということは自分としても挑戦でした。たとえば何か問題を出して解答させるとし…
先日書店で見かけて久しぶりにセンサーに強い反応があった本がある。ジャケ買いに近いかたちで買った。NHK出版 不調を食生活で見直すための からだ大全NHK出版AmazonそのKindle版が2022年1月20日まで「目標応援セール」と題して50%超の値引きになってい…
目次 この本の概要 この本をよむとなにがわかるか 印象に残った部分 こんな人にオススメ やりなおし高校地学 ──地球と宇宙をまるごと理解する (ちくま新書)作者:鎌田浩毅筑摩書房Amazon この本の概要 2022年1月7日・日替わりセールで399円(紙の本は1099円。…
シュレーディンガー『生命とは何か』を読んで、やっぱり熱力学をちゃんとやりたいと思った。大学初年度の熱力学の講義をまじめに取り組まなかったツケが回って来てしまったのだ。それで、大学で熱力学の本を見ていた。そして見つけたのがこの本だった。これ…
引き続き、『生命とは何か』を読み直し、読み終えた。生命とは何か-物理的にみた生細胞 (岩波文庫)作者:シュレーディンガー,岡 小天,鎮目 恭夫岩波書店Amazonthinkeroid.hateblo.jp率直にいって、自分が知っていた以上のことはあまりなかった。 昨日すこし…
講義をしていて、あらためて、生命とは何かということをかんがえなおしてみたくなった。いちおう、とおりいっぺんの、細胞や代謝、そして遺伝や進化という、細胞性生命の定義については承知しているわけである。しかし、問われているのはそういうことじゃな…
先週2回にわたって、生物が地球の陸上に進出したときのことをかんがえた。 thinkeroid.hateblo.jp thinkeroid.hateblo.jp 陸上化初期のシナリオは、コケ植物であれ、地衣類であれ、結局は、水場から離れて継続的に繁栄することは難しかっただろうことを見て…
きのうの続きである。 thinkeroid.hateblo.jp 最初の陸上植物はコケ植物だということを述べた。 これは、結果としてその後の陸上の緑化に至った直接の過程ではあったのだが、重要なパートナーの存在があったことをまず書いておきたい。 それは、きのうもすこ…
講義は生物学全般について語った。生物学全般というのはほんとうに全般だったから、古生物学のような話を第一回講義で扱った。話す内容をいろいろと考えていたのだが、やはり自分自身が驚いたことをちゃんと語るということをこころがけた。この2・3年ほどは…
「免疫」という語誌は、 いちど病気に罹ったらその病気には2度かからない という意味としてあった。たとえば現代日本で免疫学のもっとも重鎮とみられている大阪大学の審良静男教授らの手になるブルーバックスの『新しい免疫入門 自然免疫から自然炎症まで (…
今期は武蔵野美術大学で生命科学を教える機会をいただいています。 「植物学者敢えてヒトを語る」ことと教養 動画を重視する Molecular Biology of the Cell through Darwin's eyes デザインと生物学……右巻きDNA 大学図書館とブルーバックスは講義を準備する…