- 作者: 斉藤寅
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
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27 名前: 就職戦線異状名無しさん 投稿日: 2001/01/04(木) 14:04
俺、一応エリートだから、今回の事件は他人事では済まされないなあ。
でもホント最近、東京も物騒だな。
足立区ならまだしも、世田谷だぜ。
シャレになってねーぞ。
不法入国している外国人連中じゃねーのか??
こんなのもあった。
さて、本筋とはズレるのだが、読んでいて、次の一節を読んだとき、甦る記憶があった。
……炭鉱研修生として、夜も勉強しなくてはならないのだが、おそらく、彼らはこの寮の一室に帰ると、自分にあてがわれたベッドに倒れこんでしまうであろう。
そのような環境に置かれた彼らが、もし、誰かに何かをそそのかされたとしたら……。
この一節はそのまま、10ヶ月ぐらい前の私の姿に重なった。やった実験は一切が結果に結びつかず、英語の勉強が進むばかりの日々だった。あれは、友人とオーダーメイドスーツの採寸をしに行った日のことだったか。イケセイ*1のレストラン街のとんかつ屋で、友人に、就職は外銀かコンサル、なかんづく外銀ですよ、といわれ、そうか、そういうもんかな、と思ったのが、就職を考えさせ始めた、引き金だったのだと思う。
博士課程に行ったら結婚はできないと、思ったのか、言われたのか、いまにしてはもう定かではないし、どうでもよくなった。私は、「子供を10人作ること」を人生の目標として、就職活動を進めた。結婚の条件を読んで、現世日本Homo sapiensの適応度がどのように定義されるか理解したからである。男はカネ、女はカラダ(カオを含む)、ということだ。就活は、いろいろ楽しかったり、苦しかったりしたが、やっぱり違った。俺はそれこそ、知識というものに至上の価値を置いて生きてきたのだ。時代遅れなのは明白だ。その点が、面を接した人たちとは、違ったのではないか。違うのはいいのだが、その辺を取り繕えなかったのは、私の演技力不足である。
その後、私は就職活動をやめた。挫折した。「あきらめたらそこで試合終了ですよ」といわれた。そのとおりだ。やめたのもまた、「もうこれ以上苦しい思いしたないやろ」という、別な友人によるひとことが引き金になった。
最終的にキャラだ、と彼は言った。それと重なり、そしてズレると、明暗を分けたのは、出自というか、育った環境によるのではないかと思う。屈託のない明るさともいえる。それは私にはない、といおうか、屈託がありすぎる。きょう思ったのは、私がクイックレスポンスを苦手とするのは、頭の中のNGワードリストが膨大すぎるのではないかということだ。たとえば、かなりズレるけれど、「テ・キエーロ」とかの言葉は(その和文が、だが)ほとんどLevel 4にあたる。ともかく、言おうとして用意した言葉がNGワードに該当したときの一瞬一瞬の異音が、人にはHDDエラーのように見えるだろう。そしてinvalidのレッテルを貼られる。
今晩はこれでさようなら。
*1:池袋西武の略であるらしい。