殺シ屋鬼司令II

読書と研究について書いてきました。最近は万年筆で書く快感にひたっています。当ブログでは、Amazonアフィリエイトに参加してリンクを貼っています。

原著論文の探索と紹介

検索

ふつうGoogle Scholarを使う。
生物学に限らない、あらゆる人間の知の営みの中に身をおこうとするとき、もっとも重要なのはその流れである。この流れをつかむのに、一般には参照・引用文献リスト・註といったものが基本的には付されている。
生物学に即していうと、この引用関係をたどるためのよいツールが二つある。
ひとつは、Web of knowledge。そして、もうひとつが、Google scholarである。
Web of knowledgeは、有料で、どこの研究大学でもだいたい加入しているはずである。この中にWeb of scienceというコーナーがあって、ここで引用・被引用関係をたどることができる。しかし、慣れないと結構使いにくい。検索条件のつけ方も、ANDやORが必要である、古典的な検索条件式記法になっている。なにより、有料で、学外にいると使いにくいという点がある。だから私はWeb of knowledgeは嫌いだ。もっとも、最近では学外で利用するために個人用アカウントを発行しているデータベースも中にはあるということを聞く。
ところで、論文を検索するにあたり、古株でかつ利用しやすいのはPubMedである。これは無料だ。ただし分野がある程度限定されている(分類学は無いと聞く)。URLが覚えにくい。検索条件式もよくわからない。
だから一番最初に駆け込むのはGoogle scholarである。これは、URLもttp://scholar.google.com/と入れれば行けるので、楽チンで、キーワードも、"algae sperm evolution author:hamaji-t"と入れればよい。スペースを入れればand検索してくれる。ggる先生に聞くのだから同じ言い方をすればいいのである。新しい面倒な条件式記法を覚える必要がない。すばらしい。ちなみに、この条件は、「ファミリーネームがhamajiでファーストネーム以降のイニシアルがTである著者による(author:で定義される)論文で、タイトルまたは要旨にalgaeおよびspermおよびevolutionを含むようなものって無いっすかねえ」というものである。
このGoogle scholarについて、大学の図書館発行の情報検索パンフ「ネットでアカデミック」は次のように述べている。

ただし、注意して利用する必要があることは通常の検索エンジンと同様です。
特にGoogle Scholarの検索結果の並び順を論文の重要度を判定するために用いるのは危険です。できること、できないことを正しく把握した上で利用しましょう。

私はこういう言葉は、耳を貸す価値なしとして無視している。彼らがなぜそう書くかというと、「自分たちがWeb of knowledgeを提供してやっているのに、ほかのサービスを使うのはけしからん。gg公、ゆるさーん」と考えているからに違いない。

紹介

紹介すべき論文は先生か先輩にでも聞くのがよい。私は知らない。
どういう発表をしたいのか、適した論文はどのようなものかという条件は人によって異なる。ラボによっても異なる。だから私は知らない。
それぞれのラボで論文紹介の性格というのは異なるからである。

こうした条件というのはラボによって違う。ラボによって違うというのは、ラボの構成員の幅などによる。たとえば私が大学院で所属するラボは、分類を主とし、その中で派生的に分子進化をやるようになったので、ある程度、メンバー全員が受容できる論文が望まれる。たとえば、ゴリゴリの分子生物学をやってしまうと分類屋の死骸が累々とできてしまう。というか、何度も虐殺した。何のために話しているやら、である。
ジャーナルとかどこの出版社かとかは関係ない。というか、どこの出版社だのというのはあまり気にしてない。Cell誌系のジャーナルは長いから嫌い。だいたいjournal of なんちゃら、というのが、実際結構ネタに使える。適度にマニアックなテーマで新奇、適度な長さ、適度に普及した手法と概念を使っているので、初学者にもとっつきやすい。
私の場合、ときどきその分野で尖った仕事が発表されるので、それを使う。無いときは、パト氏に聞く。こないだは、たまたまNCBの生殖細胞特異的遺伝子の論文が出ていたので、扱った。けっこう苦労した。隅から隅まで読むことが重要だといわれた。