遺伝子導入マーカーを近縁種で

  • Swapped green algal promoters: aphVIII-based gene constructs with Chlamydomonas flanking sequences work as dominant selectable markers in Volvox and vice versa.
    • Hallmann and Wodniok, 2006 Plant Cell Rep 25: 582-591.

M論に遺伝子導入実験を入れるかどうか。この論文は、Goniumで遺伝子導入実験を計画する上で欠くことのできない論文である。
私が計画している遺伝子導入には2つのポイントがある。

  1. 目的の遺伝子が、転写開始領域・終止領域のDNA配列まで判明していること。
    • 連休中の実験で、やっとTAクローニングできた。KOD plusは長い配列を増幅しにくく、うまくいかなかった。LA Taqでクリアした。
  2. DNAが導入された細胞と、導入できていない細胞を容易に分ける枠組みがあること。
    • この枠組みを支えるもののうち、よく使われるもので「耐性遺伝子」がある。病原性バクテリアに対して、抗生物質アンピシリンが効くというのでバンバン使っていたとする。そのうち、突然変異で、アンピシリンが効かない機構を作り上げちまった(抜け道をつくったか、楯をつくったかはここではおく)バクテリアが出現する。これらのバクテリアは、アンピシリンをぶっかけても死なない。防衛手段がアンピシリンしかない状況下では、当然このバクテリアの天国となる。反面、人間にとっては地獄となる。こうして出現したようなバクテリアは「アンピシリン耐性」をもつ、という。アンピシリン耐性というのが1つの遺伝子であったならば、この耐性遺伝子を細胞の中にぶち込むと、細胞はアンピシリン耐性をもつようになる。
    • この耐性による選別の枠組みの中で重要なのは、以下の2点である。
      1. 耐性遺伝子が無ければ細胞が薬剤で死ぬこと。
      2. 細胞の中で遺伝子が機能するように改造してあること。
    • ある遺伝子を細胞に撃ちこみたい。この遺伝子のDNA断片を、耐性遺伝子DNA断片とともに細胞の中へとぶち込む。すると、これらDNA断片は染色体の中へと組み込まれる。染色体の中へ組み込まれたDNAは遺伝子という機能を発揮する。薬剤をぶっかければ耐性を示す。こうして、DNAが入った細胞と、入らなかった細胞を分けることができる。

久しぶりに論文を「読みきった」。