殺シ屋鬼司令II

世界一物騒な題名の育児ブログです。読書と研究について書いてきました。このあいだまで万年筆で書く快感にひたっていました。当ブログでは、Amazonアフィリエイトに参加してリンクを貼っています。

MENU

博士課程も半ばを過ぎて

幾億匹もの藻を殺し、緑色に飛び散る死骸が卵子をめがけて泳ぎ去る。サザンをやって失敗した。なぜかPCRは二回失敗しているので、ベクターからインサートをEcoで切り出してプローブに使おうと思っている。
希望の星は消えようとしている。論文をアブストをつけて先生に回さないといけない。正念場だ。
BACのMidi prepをやって、200 uLのTEに溶出して、飯を食って、培養株の植継ぎを終わってネットを見ると化学賞がGFPに降っていた。
GFP緑色蛍光タンパク質は、オワンクラゲから取られたタンパク質=遺伝子で、何故凄いかというと、Aというタンパク質をつくる遺伝子とGFP遺伝子をつなげた遺伝子を作って、そこからタンパク質を翻訳してやると、Aがどこへ行くかが追えると。遺伝学っていうのは遺伝子とかゲノム配列が戦場で、生きた細胞の中で遺伝子が作るタンパク質がどこにいるかを顕微鏡で直接見ることはできないわけ。遺伝学と細胞生物学を直結することができるGFPによって研究は飛躍的に進んだ。

明るいGFPの暗い話題

陰に陽に話題になっている国籍と「日本人」の呼称。南部が日本生まれの米国籍米国在住、下村が日本生まれの日本国籍米国在住である。2chでもこればっかりだとか。諸外国のマスメディアが物理学賞受賞者を米人1人日本人2人としている一方で我が国のマスコミは「日本人」3人としているからブロガーらもバッシングしている。
俺は思うに、諸外国のマスメディアは単に、ノーベル賞のプレスリリースに書いてあった国籍欄をそのまま書いてあるだけだ。さっきNYtimesを試しに見てみたら、化学賞はやっぱり日本人1人米人2人であった。
思い出しているのは世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち (講談社+α文庫)の中にあった、レイシズムの話だ。I'm not a racist.と米国人いう、しかしその根は想像を絶して深いと。
民族系譜と国籍を分けて考えるのは今回もっとも新聞各紙ではJ-CASTへ弁解しやすい軸であったはずだ。でもそれは、話を先延ばしにするだけだ。
これは個人の意識である。
個人の意識は恣意的だし歴史的にしか決まらないものだ。そこに原理的な根拠はない。けれど、原理的な根拠がないなら変えられることか、変えてしまってよいことかというと、変えることは非常に困難だし、変えようとすれば洗脳になる。