殺シ屋鬼司令II

世界一物騒な題名の育児ブログです。読書と研究について書いてきました。このあいだまで万年筆で書く快感にひたっていました。当ブログでは、Amazonアフィリエイトに参加してリンクを貼っています。

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Ustの自主ゼミを見て

一昨日の夜、Twitterを見ていると、進化学を奉じる研究者らが色めき立っており、なにごとかとみてみると、テーマを決めて勉強会をし、それをUstreamで配信するという。これはいい、と思い、自分もアクセスしてみた。
この模様は、Ustreamの録画へのリンクも含めて、まとめが作成されている。
議論はとてもよい刺激になった。進化生物学の基本概念のひとつである「形質の新奇性」を根源的に考えなおすことを目指した、専門誌の特集号を分担して解説しあうのに首を突っ込んで、ああでもないこうでもないと考えていると、朧げながら形はつかめてきた。
なにより、自分がこのたぐいの議論に、しばらく飢えていた。現在の研究所は、理学とはかなり毛色が違い、作物という側面がかなり強い。作物といえば「 役 に 立 つ 」期待を持たせる話としてはわかりやすいのだけれど、往々にして研究は異常な困難を伴うために、知識の強度はなかなかあがらないところがある。
例えばコムギの遺伝学の話を聞いていると、異質六倍体であるために、それだけでもう、ファイトクラブのグループカウンセリングで皆抱き合うような、そんな、苦労をわかちあうような気分がたちこめてくる。
砂を噛むような。
理学のセミナーというのは大学以外ではなかなか困難だ、とも、指導教員は言っていた。それが総合大学に所属する利点だよ、と。「研究所」というのは(当然、理研やソークはかなり基礎的だったけれど)、基礎科学からかなり離れることがある。
今日は配列解読サービスを発注したり、オリゴDNAを注文したりしていた。昼過ぎに所内のトレッドミルを回していると、オリゴDNAの注文がうまくいかないというメールが来た。やれやれ、と思って、トレッドミルを切り上げ、研究室に戻って自分で(権限がないので、コールドランだが)試してみると、その部分はうまくいく。
なぜか、と思って、担当者を訪れ、現場をみてみると、不可視のTab記号が幾つか挿入されており、これがエラーを起こしていた。ということを英語で説明したけれど、汗だくになっていた。
コーヒーを飲みながら図書室で論文を直していると同僚が入ってきたので実験作業に関するディスカッションになった。
帰宅後は、一年ぐらい気になっていたデータ解析を、思い出したように御飯を食べながらしていた。あまりクリアなことはわからなかった。あるともないとも言い切れない。
各方面にメールを出した。