まず反発がうまれてから感謝の念が湧くから脊髄反射は損

こういう曲線を、最近よく考える。

ひとから何か、例えばアドバイスのようなことを言われたとする。
そうすると、最初は反発するんだが、そのうちに感謝の念が湧いてくる。反発のサージ(急峻な上昇)が収まると、ああ、ありがたいな、こういうことだったんだな、というのをあとで悟る、という感情のサイクルがある。しかもその感謝があとになればなるほど高まっていくことさえある。
だから、脊髄反射は損である。
というか、脊髄反射の応答を提示できるようになってしまっているアーキテクチャが不幸なのだと思う。
ネットはそういう仕組みである。即座に反応することができる。反応しなければならないという強迫観念を持っているひとさえいる。
むかし、総合誌というのが論壇をもっていたときは、論争のクロックパルスは、刊行頻度だった。しかも、各人の発言はその都度、個別の論説記事とならざるをえないから、論者の能力にもよるであろうが全体性を持つことができただろう。
図でいえば、反発のサージが充分吸収されたうえで議論が展開しやすかっただろうと想像する。
翻ってネットの論争のクロックパルスは際限なくみじかくなっている。これでは脊髄反射を助長するばかりだ。
有象無象の観客は囃したてるばかりだ。

追記 2013/06/29

脳の反応時間を上手に使いこなす「60秒・90秒・10分ルール」(2/2ページ):nikkei BPnet 〈日経BPネット〉を再発見した。

90秒ルール

90秒ルールは脳生理の経験から言われているものだ。脳内の感情的な反応は90秒でいったん収束することを基にしている。驚きや、突然の不安感、恐怖感といった感情的な反応が脳に起きると、その興奮が収束するまでに90秒かかる。
その90秒の間、慌てふためいたり、自分でパニックを深めるような行動をせず、じっと脳の興奮が収まるのを待てば、その後より理性的な対応が可能になる。非理性的な対応を90秒以上に引き延ばすことを抑制する利点もある。
思いがけないとっさの出来事や、話の途中で感情的なパニックに襲われたら、「とにかく90秒待て」ということができるとよい。その間を取るために、ちょっとした演出も考慮しよう。何気なく席を外したり、軽い咳ばらいをしたりといったような、ちょっとした間を取る動作なども自然にできるようにしておくとよい。
嘘を演じろというのでも、自分の心情を偽れというのではない。脳の生理的な反応に巻き込まれないような対応を心がけておくとよいということだ。
脳の反応時間を上手に使いこなす「60秒・90秒・10分ルール」(2/2ページ):nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

今から考えると、「反発曲線」はこの「90秒ルール」に該当すると思う。