殺シ屋鬼司令II

読書と研究について書いてきました。最近は万年筆で書く快感にひたっています。当ブログでは、Amazonアフィリエイトに参加してリンクを貼っています。

電子書籍文化は根付いた

いったい何年間、電子書籍「元年」が続いたのか、評論家ではない、いちユーザにすぎないわたしには知る由もないけれど、気が付くとすっかり電子書籍文化は根付いている。
わたしはその月日のあいだに、電子書籍など必要ない、紙の本だけでじゅうぶんだとのたまう人間たちのことばを見て、幾度、憤り、呪い、歯を食いしばったかわからない。
どちらかといえば、紙の本わ憎い。
大きいことが憎い。
重いことが憎い。
不揃いなサイズが憎い。
くるみ製本の糊が浸透してページがきれいに開かないことが憎い。
意図せぬ折れ曲がり方をするページが憎い。
ほつれていく栞紐が憎い。
許可も得ずに破れる帯が憎い。
そのいちいちが気に障り憎らしい。
それらすべてのわずらわしい物質性から開放された電子書籍の自由だ。
紙束原理主義者は、だから、わたしがもっとも強く嫌悪する敵であり、絶滅を心から願った。
あれらは紙束を物神崇拝している。いやそれよりももっと愚劣な、たんに紙束を物神崇拝する自分に酔っているにすぎないのであり、本に対する愛などどれだけありはしようか。この期に及んで、紙の本を読みなよなどと恥ずかしげもなく宣伝に書き連ねる出版社もある。