『メイドインアビス』をつよく推す

2017年7月からアニメ化されることが発表されているマンガ『メイドインアビス』を、いま一度つよく推したい。
ひとことで良さをいうなら、弱いものを守るとか、いのちは大事とか、そういうヒューマニズムとかヒューマニズムみたいなものをどれだけ土足で惨たらしく踏みにじるか、しかもそれがまるで絵本のようなとてもキュートなタッチで描かれていく。
単にいのちを奪うとか、血が流れるとか、あるいはひとを裏切ったりモノとして扱ったりというような程度ではない、本質的な残酷さをもって、作品全体が串刺し滅多刺しにされている。
これほど自分が「非道い」と思ったのは映画「セブン」のラストを初めて観たとき以来だったと思うし、それが続刊に至ってさらに強まっていく。
展開はますます惨たらしくなっていくのに、それがほんとうの意味で「救い」であったりもする。どの側面をとっても肯定する点がカケラもみつからないほどのクズが宝石のようなことばを主人公たちに贈るのをみて、祝福と呪いが等価であることを読者としてあらためて気づいたりもする。
表紙をみれば絵柄がキュートかはわかるはずである。