分子生物学の実験の補助となるツールとして、もう4年ぐらいBenchlingというウェブサービスを使っている。
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つかいかたは、例によって「統合TV」をみるのがいい。生物学研究に役立つウェブサービスやプログラムが解説されているのでそのほかの記事も役に立つから、わからないことがあればチェックするのがいいだろう。
わたしはBenchlingをもっぱら実験ノートと、核酸・アミノ酸配列の取り回しを行う個人データベースの中心として位置づけている。つまり、わたしの研究活動の中心である。
実験ノートの重要性については何度も語ってきた。
多数のプラスミドを設計しているとアタマがこんがらがってくるものだが、このBenchling上でマネージしていると非常にスムーズに取り回すことができる。
プライマーの設計や、Cas9のプロトスペーサー(切断標的配列)の構築、InFusion/Gibson/NEBuilderなどのDNAアセンブリテクノロジーで用いるDNA断片の設計も可能だ。
DNAアセンブリテクノロジーについては以下の記事でもかつて語った。
とりわけ助かっているのは、サンガーシーケンス(ab1ファイル)を、想定DNA配列にアラインメントして、エラーチェックが行えることだ。
この機能はMacでは高額なシーケンスアセンブラや、挙動のトリッキーなApEなどを使う必要があったが、非商用ユーザではBenchlingは無料である。
統合TVの記事ではこれがコラボレーションのツールとしてクローズアップされているし、実際そういう使い方もできるのだが、わたしはぼっちで使っている。特段、Benchling上でのコラボレーションはしていない。でも、そういうときでも、Genbank形式やFASTA形式、あるいは図表のPDF出力なども充実しているので、まったく問題がない。
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