殺シ屋鬼司令II

世界一物騒な題名の育児ブログです。読書と研究について書いてきました。このあいだまで万年筆で書く快感にひたっていました。当ブログでは、Amazonアフィリエイトに参加してリンクを貼っています。

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あたらしくママ・パパになるひとたちにコウノドリを履修してほしい

目次

いのちの誕生をみつめる産科のドラマ

妊娠期間中に、コウノドリをよみました。

コウノドリは産科をえがいたマンガで完結しています。また、ドラマも製作されています。

コウノドリを読むと産科の尊さがよくわかります。

様々な症例の妊婦さん、出産の様子、出産後の赤ちゃんの様子が描かれていて勉強になります。

実際、妻は心配性のため、コウノドリを読んでずいぶんあれこれの可能性を心配するようになりました。

わたしはあせり、「マンガで連載するんだから、いろいろな症例でてくるけど、安産の話題は相対的にすくなくなってるんじゃないかな?! そこは読み取ったほうがいいんじゃないかな?!」となだめる始末でした。

やっぱり演出のこともあってコウノドリを読むと、出産って毎回、切迫早産とか緊急帝王切開という事態になるのかなという印象もでてきますが、それはかならずしもそうではないとは思います。

もちろん、現代においても出産が母子にとっていのちがけであるという事実はじゅうぶん認識しておかないといけません。

赤ちゃんがうまれるという医療体制には、ただ産科だけがかかわっているわけではありません。

産科医や助産師たちのほかにおおくの医療者がチームとなってうまれてくるいのちをサポートします。

早期にうまれた赤ちゃんはサポートが必要で、その新生児集中治療室を担当する医師がいます。

救急車で搬送されてくる妊婦の母子のいのちを救う救急医がいます。

こうしたさまざまな医療チームの存在が、真剣に、ときにとぼけてえがかれるのがこのマンガの魅力です。

わたし自身は、うっかり八兵衛的位置づけで登場しては、どうしようもないくだらないダジャレをねじこんでいく麻酔科医がでてくるとゲラゲラわらっていました。

基本、シリアスなシチュエーションなので、こうしたどうしようもないものも救いに思えたりします。

出産前に何度もよみこんだ


わたしはこのマンガを2周しました。

妊娠期間中に妻は何周もしていました。

それぐらい、おもしろく、感動がこころにひびくマンガです。

妻は当時の職場の同僚(夫婦)さんたちとコウノドリについて話をしたそうです。

同僚夫「旦那さんに予習としてコウノドリを読んでもらったらどうですか?」


私「実はもう夫が全巻買ってくれて」


同僚夫「え!」


私「夫は今育児書を読んでます。私はとても読める余裕がありませんが……」


同僚妻「旦那さんは育児を積極的に分担してくれそう! 夜中のミルクとか」


私「やってほしいですね〜」


同僚夫「……」

その結果として、診察の際に助産師さんと帝王切開の可能性のことについて話をしたとき、帝王切開のことを「カイザー」とよんでしまい、「医療者なんですか?」ときかれてしまいました。

妻は主治医に、コウノドリをよんだことをはなしたところ、「綾野剛みたいにかっこよくなくてごめんなさいね……」といわれた、といいます。

それから、「産後うつ」のような問題もとりあつかわれています。

母子ともに大切な産前から産後の時期をどうすごすか、家族・周囲でしくみを構築していくことがなによりも重要であることがわかります。

わたしたちはコウノドリをよむことで、あらたにうまれてくる子供という事態の意味をさぐっていたのだととおもいます。

本作で取材されたのは、作者自身が子供がうまれる際の担当産婦人科医であった荻田先生です。荻田先生はこの本『嫁はんをいたわってやりたい』の著者です。こちらもあわせてオススメです。

産科医があたらしいママ・パパと社会につたえたいことがつまっている

コウノドリには、産婦人科医にふかく取材したこともあり、産婦人科医の声がつよく反映されています。

たとえば、子宮頸癌の悲劇や、風疹の問題がかげをおとしています。

こうした「社会全体で接種することでなくせたはずの悲劇」という無念を産科医が共有したいという気持ちが感じられます。

だからまず、新しくママ・パパになるひとたちにつよくすすめたい。読んでほしい。

そしてまた、それ以外のひとたち、社会全体にも、このコウノドリはひろく触れてほしい。


マンガだけでなくドラマ化も2シーズンにわたり製作されています。

アマゾンプライムビデオでもみることができるので、アクセスしやすいと思います。

こちらもオススメです。

妻は育児の合間にやっぱり何周かしているようです。

アマゾンプライムビデオはこちらからはいれます。

もし学生であれば、Prime Studentがいいでしょう。



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