わたしが料理をするときはこの本で学んだことが多い。
水島弘史シェフは「科学的調理法」あるいは「ロジカルクッキング」の看板でたくさんの本を書いているから聞いたことがあるかもしれない。
これまでにわたしも、ハンバーグや肉を焼くときのことを前に書いている。肉の加熱における弱火の利用(強火の禁忌)や、塩加減(0.8%)という水島シェフのメソッドを使ったものだ。
thinkeroid.hateblo.jp
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どういう点で「科学的」「ロジカル」であるかどうかはともかく、いろいろと合理的な部分があって参考になっている。
たとえば、ここで書こうと思っている、包丁使いのことだ。上の本の、第3章「包丁使いで味が変わる!『切り方』のルール」は自分の包丁使いの基礎になっている。
この切り方の特徴についていくつか書き出しておくと、
- 「食材に切り込む角度は30度」
- 「100円包丁でもトマトを潰すことなくサクッと切れますし、玉ねぎを切っても涙が出たりすることもありません」
- 「包丁は研ぐな! 正しく研げないなら、研がないほうがマシ!」
つまり、包丁の質に関係ないだけでなく、研がないどころかむしろ素人が研いではいけないという。
包丁の質よりも、フォームが重要だということだ。水島シェフが説くやり方は、握るのではなく、どちらかといえばつまむのに近い。本のなかでは、けっこうこまかくフォームの指示まで書いてある。基本は簡単なので、興味があればぜひ見てみていただきたいと思う。
上にも抜書きした部分に書いてあるように、玉ねぎのカットがほんとうに涙が出なくなる。ストレスなく切ることができている。
水島シェフは、安い包丁でいい、という。
わたしはもっぱらセラミック包丁を使っている。家には妻のステンレス包丁もある。おたがいひとりぐらしのときから持っていたものだ。
セラミック包丁をすすめているのは例えば極東ブログ(finalvent )だろう。
セラミック包丁は研がない。研がないぶん切れないと思われているのかもしれない。しかし、力を入れず、角度に着目する水島法では適しているとおもう。実際、不便を感じる場面はすくない。
使ったあとにざぶざぶ洗ってふきんで拭いてしまうといいので気がラクである。