学術研究にたずさわるひとたちやその活動、および所属する機関群を包括的に「アカデミア」とよんでいる。大学教員とか研究者が、大学や研究所で展開する、既存の知識を維持しつつ新奇知識を開拓する研究・教育活動だ。
アカデミアの語源をたどるともちろんプラトンのアカデメイアである。日本語ではその語じたいが「学園」と表現されていることもある。
でもその、「アカデメイア」というのはどう分解できるのだろうかというのが気になった。
一説では「アカデメイア」のさらに語源は、古代ギリシア神話でポルックスとカストル(「双子座」のモデルだ)が、さらわれた妹・ヘレンを助けるためにカチコミをしたときに、妹の居所を内通した功労者アカデモスということみたいだった。
そのアカデモスの所有していたアテネ郊外の土地に、プラトンが開いた学園がアカデメイアである。
また、語根からの解釈では、ἀκή (akḗ, “silence”)つまり「静かな」+δῆμος (dêmos, “district”)「地区・地域・あたり」、つまり「静かなところ」ということになるようだ。
静かなところというのは、たしかに、学園を開くにはよさそうなところである。
Etymology
Disputed. Often said to be from Ἀκάδημος (Akádēmos) (also Ἑκάδημος (Hekádēmos)), an Athenian hero and original estate-holder of the site + -ία (-ía). The name is also said to mean "silent district;" see ἀκή (akḗ, “silence”) + δῆμος (dêmos, “district”).
(太字は引用者)
とりあえず、アカデメイア学園が立っていた場所の地主の名前か、その場所の様子が描写されたもの、という理解をしておけばそんなに間違ってない感じがする。