「博士」も定職が見つけられず…ポストドクター1万5000人超|その他教育|教育・福祉|Sankei WEB
流しの分子遺伝学者であるパトさんは、いやもう本当に流しでした。
50歳、ラボ無し。と書くと、えっ、と思うかもしれませんが、名の通ったところでいえばCellとPNASにファーストでは1本はあるし、Plant CellとかMBCとか何本か、そしてGenetics一杯、つまりラボを持とうと思えばいつでも持てたんじゃないかと思うのですが、デラシネの生き方を、自分から選択しているのだともっぱらのウワサでした。そんなデラシネの生き方を、「無責任だ」と悪し様にわめきちらす人がいて、私はその人のことを軽蔑しています。その人は生産性を下げる人間であると言うことができるでしょう。
で、そんなパトさんは、あるとき「定職に就かなければ人間ではない、娘はやれない」という、ある日本人の父親の言葉に対して疑問を投げかけました。ポスドクを生き方として認めない人間に対して驚いたのでした。「ポスドクを正規雇用しなくてはいけない」というのも、ポスドクという生き方の否定というか、そもそもムリというか、どんだけ日曜進化劇場がAAASまねてみようとしようが別問題です。