要約
- ジョギング・ランニングの初心者にはスロージョギングを特に強く推したい。
- スロージョギングで大事なことは遅く走ることであり、ときには「歩くよりも遅く走る」という(一見矛盾めいた)表現になることもある。
- スマートウォッチなどの心拍計でだいたい140以下ぐらい(計算式がある)を越えないよう走ればいいだけ。
- スロージョギングには軽い運動靴であればよく、靴はあまり重要ではない。着地もあまり重要ではない。ただ、自然にフォアフットになるとは思う。
- 習慣を継続するためには「やる(やめない)こと、ブランクが開いても再開すること、絶対に無理をしないこと」の3つが重要。
- そしてこの2つ目と3つ目に、スロージョギングはとても利するということから「栄養がある」と言えるのだ。
スロージョギングはいいぞ
わたしは2016年はけっこう気合をいれて走っていたのだが、その後なかなか走る時間を確保できなくなってしまった。
走らないとやっぱり如実に体重が増えてくる。継続的に走りたい。しかし、ブランクが開くと走ることがこわくなる。故障がこわいのである。
そのためにわたしが気をつけているのは走る時にスピードを上げないようにするということだ。そして、その際に、つねにApple Watchの心拍数をモニタし、心拍数が140を上回らないようにすることを励行している。
一般にいう「スロージョギング」の実践である。スロージョギングはおすすめできる。スロージョギングには栄養がある。
スロージョギングで人生が変わるなんて大げさな、と思うかもしれないが、わたしはわりと人生が変わった。どちらかというと運動が破滅して無を超越したマイナスだった人生を30歳まで過ごしてきたのだが、スロージョギングでマラソンを2回完走した。
単にゆっくり走る、それだけでよく、靴は普通の運動靴でいいと思う。わたしはビブラムファイブフィンガーズを使ったフォアフット=ミニマリストランニングの実践者だけれど、地下足袋でもよい(マジで)。
要するに何でも良い。軽かったら望ましい、ぐらいである。
大事なことはとにかくゆっくり走ることである。ゆっくり走るというのはありていにいってしまうと初心者は
「歩くより遅く走る」
ということに尽きると思う。走り始めた初心者でApple Watchのような心拍計を持っているなら、誰かが歩くスピードに合わせて走ってみるといい。みるみるうちに心拍数が上がっていって150ぐらいにはすぐになってしまう。高強度すぎるのである。
この辺の運動生理についても、各種スロージョギング本はグラフで説明してあって、実感にも則していた。
習慣の継続のためにスロージョギングは有効
とにかくジョギングというのは強度があがりやすい。そして、強度が上がるとほぼ確実に故障してしまう。それは避けなくてはいけない。習慣として確立する以前の問題になってしまうからだ。
習慣の確立についてはいくつか書いてきたが、簡単にここで重要なのは
- やる(やめない)こと
- ブランクがあいても平気で再開すること
- 絶対に無理をしないこと
が挙げられる。
thinkeroid.hateblo.jp
もうわかるかと思うが、2番目と3番目が、スロージョギングにピッタリなのである。
スロージョギングは強度が低いので、気軽に再開できる。また、無理にならず故障もしにくい。
つまさき・かかと論争とナイキ厚底シューズ
靴と着地についてフォアフット論争というのが10年ほど前に話題だった。
具体的にいうと、めっちゃ速いアフリカ出身ランナーなどが多くつまさき着地をしていたということが非常に注目されていたのである。
そしていま話題なのが、ナイキの厚底シューズである。私も先日箱根駅伝をテレビで見ていたが、ほぼナイキ独占状態だった。これに先立って、エリウド・キプチョゲが非公式記録で42.195キロを2時間切った。これもナイキである。
このナイキの状況は、ポストつまさき・かかと論争としてアツい。
2010年代初頭、つまさき着地といえば薄底・ミニマリストシューズで、かかと着地が厚底だった。
わたしもその間を完全にフォローしているわけではないが、ナイキが出してきていた現在の厚底シューズは、「つまさき着地にする」厚底シューズであるということが新しかったらしい。コロンブスの卵である。
最近のニュースで知ったが、マラソンのレースでは今後このナイキ厚底シューズが禁止される方向があるようで、そうした動向も注目されている。
つまさき着地の実践者としてひとつ申し上げられることは、ふくらはぎがかなり追い込まれる。そのかわり膝の負担が減るらしいのである。
そうしたことも含めて、無理のない範囲で、運動の習慣をつけていくことが望ましいと思っている。