未来を見よう

ららら科學の子 (文春文庫)

ららら科學の子 (文春文庫)

どこかの戦争とここの平和以外にもはや望むべき(望むことができる、望まなければならない)ものがなくなったかのようにみえる現代、「ららら科學の子」はそれでも自己相似に未来を見せてくれます。

爪は、かちかちに乾燥した干芋のかけらみたいだった。(pp.285)

このくだりを読んで祖父を思い出しました。

「この機械だ。漫画で見たことがある。漫画とか映画と同じだ。同じものばかりあるけど、みんな少しずつ違うんだ」
「どう違うんですか?」
「少しずつ面白くない」と、彼は言った。(pp.164)

それまで彼は疑いもなく、未来が今よりずっと綺麗になり続けるものだと信じてきた。(pp.153)