- 作者: 茂木健一郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/05/01
- メディア: 文庫
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クオリア説を唱えていて、メディアで取り上げられることも多い脳科学者茂木健一郎の、若い頃のエッセイであった。茂木の科学者としての仕事にはあまり魅力を感じない。しかしこの本はよかった。科学者として生きる芯がくっきりと見えて、強く共感した。
繰り返し書いていることだが、私は、脳神経科学の行く先を思うとき、まずすべきことがあるだろうなと思っている。回路屋(になりたくてなれなかった男)として、脳というコンピュータは、実に魅力的に組み立てられた回路に思える。脳神経科学の一応の目標を「(人間の)知能(Mind)回路の解明」だと私はみている。そのためには現段階で技術的に実現可能な研究として、3つ明らかにしなくてはいけないだろう。