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車内広告でみた問題
駿台の車内広告が受験生を応援するメッセージを掲載している。そのなかに
G-A-K-K-O-U の6文字を並び替えてできる360個の文字列を辞書式に並べるとき、100番目の文字列を求めよ。
という問題があった。数学の講師のものらしかった。
わたしの無能なシステム2は、順列組み合わせから
「Kが2回あるから、最初にAがある文字列は……」
と100番目が何になるかを考え始めた。しかしそのあいだに、有能すぎる反面言っちゃいけないことを言いがちなわたしのシステム1は
「いや、これやろ?」
と答えがわかった。
システム1とシステム2については、以下の書籍から。
大学受験を1万光年はなれたポンコツがそれでも問題にとりくんだ記録
辞書順ではA-G-K-K-O-U。
Aが1文字目ならまずKの位置を決めてその場合の数に、3文字の順列を、かける。
それは、と、で、掛けると60になる。
そうすると、100番目の文字列は頭文字がGになるだろうことはわかる。頭文字Gの文字列もまた60個あるからである。
2文字目がAになるのは12個。
Kになるのは個。
ここまでで96まで来たことになる。
GO…のつぎは
- AKKU
- AKUK
- AUKK
- KAKU
したがって
GOKAKU
つまり
「互角」
が答え。
解き方が美しくなくて恥ずかしい。
わたしも20年前はそれなりに腕に覚えがあったのですが膝に矢を受けてしまってな……
集中砲火
するとたちまち暖かいツッコミをいただき、たいへん心温まったのでした。
いやいや、そこは「合格」やろ仕事しろシステム1
— Hoso🐌 (@MasakiHoso) 2022年1月11日
システム1は合格と弾き出していたのですが「Uが、一つ足りない」という理由から互角と回答した無能なシステム2が大変失礼致しました……
システム2は正常だけど1が壊れてますね、、
— Oroku Masahiro (@ororoku) 2022年1月11日
Uを勝手にひとつ補完してしまったシステム1と、わざわざ計算しないといけなかったシステム2。みんな違ってみんなポンコツ。
やっぱり、そういう土壇場で「Uを勝手にひとつ補完してしまう」というところが、根本的にわたしの、というよりシステム1一般の「甘さ」なのでしょう。そうした詰めの甘さがある。だからこそ、システム1とシステム2は協調して訓練していかないといけない。
高校時代であったり受験のときの記憶というのはいくつかありますが、こういう
答えが即座に見える
という経験は実は数学の問題でたびたび起きました。
システム1が数学の問題で目から怪光線を発動した記憶は、高校1年の最初の数学の問題だったでしょうか?
因数分解だか式の展開だかの問題があったのですが、見た瞬間に答えがわかってしまったのでまず答えを書いた。その後、出題と回答をつなぐ式展開を書いていったのですが、そのうちに飽きてしまって、「ぜったいここではつながらんやろ」という式展開のところで止めて、そのままにして提出しました。時間が足りなかったという記憶はないので、たぶんそのあと寝ていたのでしょう。
そのときは正解になっていたと思います。
その後、はっきりと記憶しているのは大学入試2次試験の数学の第2問でした。
めちゃめちゃ複雑な積分方程式に途方にくれかけたのですが、ふと、その少し前に立ち読みした本の一節が浮かんできました。そのころ勉強していた図書館で何気なく手にとったポリヤ『いかにして問題をとくか』でした。
記憶の宮殿のなかのポリヤ書には、
変数と定数を分けろ
と書いてあり、そのとおりに解いたらスルスルと解けた覚えがあります。
手元に同書がないのですが、いまウェブで調べてみたらそんな章はないので、わたしの思い違いか、あるいは、読んでいるときに「そういえば変数と定数を分けるとかも大事だよなあ」とかんがえていたことがそのまま再浮上していたのかもしれません。