文章を読み、わかり、書くうえで、辞書はかかせない。
わたしはもう20年以上、デジタルの辞書をメインに使っている。
その結果、この5年ほどはほとんど、3つの辞書をもっぱら使っている。
英辞郎
言わずと知れた大規模な英和辞典だ。
用例も豊富で読み書きの日常用途を満たしてくれる。用例は、読むとき、書くとき、いずれにもとても強力に助けてくれる。
わたしの読み・書きのシーンは特にMac上で発生する。
だからわたしはMacの辞書.appに、次のような英辞郎データを格納して利用している。
これは非常に良い。Spotlightやポップアップでの検索などからただちに検索をして語義をあらためることができる。
Shorter Oxford English Dictionary (SOED)
英語最高の辞書であるOxford English Dictionary (OED) から精選した語彙が格納されている。
OEDは、単語を引くと、語義が初出順に並んでいる。もともとどういう意味だったのかがわかりやすいのだ。
おおくのひとが利用してきた辞書というのは、ひとつの単語に語義が複数あった場合、主要な語義の順に並んでいる。
たとえば virusということばであれば、もちろん現在はウイルスということで病原体である。でも、そのウイルスという語義に至るまでに、いや、現在ウイルスとして知られている概念が確立する以前もじつはvirusという語は存在していた。それは「毒」という意味だった*1。そうすると、"viral"という言葉も、なにやら「増える」ことがいまの語の印象をもたせるけれど、もともとは、毒という、直接的な害をもたらす物質としてあったということだ。
書籍体ではOEDは何十巻組の百科事典ともいえるものだが、SOEDは書籍体ではたかだか2巻だったはずだ。とはいえ、その1巻が相当巨大なのだが。
このSOEDは、わたしは、MacとiOSのアプリとして導入している。
今回ブログを書こうと思って調べてみたのだが、なんと、iOSのSOEDアプリは、どうやら取り下げられてしまっているらしい。
精選版・日本国語大辞典(日国)
日本語はもうこればかり使っている。なんのことはなく、日本語版のSOEDといえるものだ。
もとが百科事典クラスの陣容なのをつづめた精選版ということもほぼ同じだ。
わたしはこの精選版日国を、iOSアプリで購入したが、のちに「辞書 by 物書堂」というところに含められた。
わたしはiOS版で利用している。
辞書 by 物書堂は多数の辞書を格納することのできるプラットフォームとして提供されているのだが、わたしが入れて使っているのは日国だけだ。今後も追加する予定はない。
おいくら万円なんですか
結果としてこれらに費やした金額だが、
ぐらいですね。とても安い。