なついみたか

「おひとりさまいちまい」
寝苦しい夜に汗をたっぷり吸い込んだ布団をベランダに出し、フレで朝食を取りながらR25を読んだあと、三鷹駅前の展覧会を見にいった。
見終わったあと、スタバで30分ぐらい本を読み、バスに乗って、2年半ぶりに三鷹寮に行ってみた。
三鷹寮は、大学の寮である。三鷹市の南の方、つまり中央線からも京王線からも井の頭線からも等しく遠い、きわめて計算された位置にある寮で、近くにキャンパスがない。自転車と電車で40分ぐらいかかる。ただし家賃はひと月1万円以内におさまる。
私はこの三鷹寮に2001年の春から2003年の1月まで約2年弱住んでいた。規定で年限が2年以内なのである。あれから3年半がたつから、いまの住人は、私のあと、おそらく2人目であろう。
2年を長いと思うかどうかだが、三鷹市に住んではいたものの、普段利用するのは吉祥寺だったので、三鷹駅には行ったことがなかった。ひとつ隣の武蔵境はスタバをよく利用した。日曜の午後、大学に行っても図書館は早く閉まるから、わざわざ渋谷に出るでもないと感じた夕方には、武蔵境のスタバで本を読んだ。
三鷹寮と東八道路を隔てたところに公園がある。たまにした身体訓練のために使っていた。のちの上半身を呼びつけて発声練習をしたこともある。それが「三鷹農業公園」という名前に変わっていた。公園の元の名前は忘れたが、こんな凄絶な名前ではなかった。隣にあったカーパーツ店がJA(農協!)のホームセンターに変わっていて、「農業公園」とつながっていた。
あと、寮近くのファミマが潰れていた。当時行っていた理髪店は繁盛していた。
バスで吉祥寺に出て、古書センターを見て、外に出ると、ポツと肌にあたった。いやな予感がした。雷が鳴り始めた。ホームをまちがえ快速を一本のがした。各停が事故の影響でストップし、快速は快速ではなかった。高円寺などに停まった。雨はますます強くなった。ウェブをzero3で見ると都内全域に降水予想が広がっていた。あきらかにまずかった。都心はひょっとしたら雨脚が弱いのではないかという淡い期待は、あっけなく潰えた。目白を出た直後、山手線が停まった。強い雷の音がした。あ、落ちたな、と思った。しばらく停まっていた。
駅から家までは、鞄を腹にだかえ、とっとことっとこ走った。
布団は片側がビショビショに濡れていた。