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加齢と肉体の衰え
ことしは40歳になる。
ふつうは歳を取るとからだが動かなくなると聞く。
代謝も落ちてきて余計な贅肉がつく。
筋肉も落ちてくる。
わたしは加齢に伴う運動の衰えみたいなものはあまり感じていない。
幼年期が活動的でなさすぎたためかもしれない。
ほんとうに、小中高生のあいだは体育の授業が苦痛で仕方なかった。
友人たちとサッカーや野球、ドッジボールをするということもつらかった。
むしろ三十路なかばになってジョギングとマラソンをはじめた。
さらに自重筋トレもするようになった。
これは健康のためであり、またいい教材(知識)に巡りあったからというのもある。
継続して運動する経験はそれまでなかった。
それが三十路から運動するようになったわけだ。
同時に、2020年から食事にも気を使うようになって体重を落とした。
これでからだが10キロほど軽くなった。
実際に軽いこともあって、からだの動きも軽い。
からだがよく動く。
というか、動き出しと制動がよくかかる、気がする。
駅のホームを降りるときも軽快に降りている感覚がある。
東京の駅のひとごみを歩いているときもきびきびとついていける。
どれだけ重かったのか。
もしくは、どれだけ筋肉が足りなかったのか。
30代のあいだほぼずっと80キロ台だったのが、2021年以来80キロを切っている。
そういったことで体感がバグっている。
もともと運動する習慣がなかった。
歳をとってから運動する習慣ができたので、比較が容易ではない。
食が細くなった
ただ、食は如実に細くなった。牛丼屋の並盛りが象のように大きく見える。カレー並盛りは太平洋のように茫としている。
昔はこうではなかった。
わたしは友人たちからは、酒は一切飲まないが、ひたすら食べまくる人間としてみなされていた。
「ねぎし」という、牛タン定食で麦飯をおかわり自由できる店(チェーン)が東京にはある。
大学時代はこの店に行くと、牛タン1枚でご飯を山盛り一杯、というペースで食べた。
あるいは、大学の前にあったラーメン屋で、ライス無料でおかわり自由だったのを、毎回3杯ぐらいおかわりしていたため、とうとうおかわりが1回だけになったこともあった(その店はのちにつぶれて別のラーメン屋になった)。
それがいまや、下手をすると、サイゼリヤのフォッカチオとレギュラーのサラダで満腹になっている。
ラーメン屋でも、以前の調子で、うっかりライスを頼んでしまって、目を白黒させながら食べるときがある。
これが、このところのダイエットの「成果」なのかどうかはわからない。
とにかくこのように、わたしのからだには着実な変化が起きている。