殺シ屋鬼司令II

世界一物騒な題名の育児ブログです。読書と研究について書いてきました。このあいだまで万年筆で書く快感にひたっていました。当ブログでは、Amazonアフィリエイトに参加してリンクを貼っています。

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読書・書籍

Kindle書籍の安売りは「いま」読みたくて読む時間もあるのでなければ買わないほうがいい

Kindleの書籍が週替りで安く売られるのでつい購入する人もあるのだろうと思われる。 安いから、という理由で買っておくのは経験上おすすめしない。 ひとつは、Kindleの素晴らしいところというのが、任意の読みたいときに品揃えがあれば買って即座に読めると…

読んでおかないといけない科学の本を、あらためて考えた

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか作者: ナシーム・ニコラス・タレブ,望月衛出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2008/02/01メディア: 単行本購入: 28人 クリック: 585回この商品を含むブログ (174件) を見る有名な『ブラック・スワン』の…

広がった前途・避けえぬ死。『ミトコンドリアが進化を決めた』

ミトコンドリアが進化を決めた作者: ニック・レーン,斉藤隆央出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/12/22メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 88回この商品を含むブログ (32件) を見るたぶん @iwasakiw から最初に教わったのだと思うけれど、今になって…

博士号の要件を考えるために:『博士号への道』抜き書き

(補足) 『博士号への道―海外で学位をとるために』は、『博士号のとり方 学生と指導教官のための実践ハンドブック』(の原書)を抜粋し、体験談を添えたものであるようだ。 つまり、『博士号のとり方』がオリジナルということ。 (2019/06/05追記) さらに…

快著「シリコンバレー精神」(梅田望夫)

シリコンバレー精神 -グーグルを生むビジネス風土 (ちくま文庫)作者: 梅田望夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/08/10メディア: 文庫購入: 25人 クリック: 263回この商品を含むブログ (241件) を見る今週、「ウェブ時代をゆく」を読み返して、考えてい…

私の百冊

ホントのところ、「大学新入生」と銘打っているものの、わたしのためのブックリストなのだ。 大学教師が新入生にすすめる100冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる というのに触発されました。この「読んできたやつ、未読のやつ、読みたい…

心安らかに本を読みたいだけ

ふと立ち止まると「ああ、あれも読みたい、これも読みたい」ということばかり考えています。 実験・研究に絶望したのかというとそうでもありません。データは出ている、いや洪水のように出過ぎています。ちょっとしたゲノムプロジェクト+比較ゲノムなので当…

風呂で読む本について

寝る前に風呂に入るようになったというのは以前書いたと思う。 なみなみと張った熱めの湯に浸かったら、あがって、即、寝間着をつけて布団に入る。 湯に浸かっているとき手持ちぶさたなので、本をぱらぱらとめくり通すことにしている。最初から最後まで目を…

現代用語の基礎知識2007をパラパラと

昔のこのエントリ以来ずっと、ケータイのTo-Doリストに「現代用語の基礎知識」というのが入れてあったんですよ。 東大式 絶対情報学という本で、「知恵蔵」「IMIDAS」「現代用語の基礎知識」みたいな本を通読すると頭がよくなると書いてあったので、今年は試…

水村美苗の騒動が坂東眞砂子の子猫殺しの時と似ている

もうほとんど鎮火した話題ですが、二ヶ月ぐらい前に「日本語が亡びるとき」を巡ってひと騒ぎありました。そのとき、ずっと何か既視感を覚えながら眺めていました。それが坂東眞砂子の「子猫殺し」発言だと、きょう「現代用語の基礎知識2007年版」の下辺に書…

本のページをめくるのに指サックを利用する

上よりも、もっとどうでもいい話をします。 id:extinx0109y:20081231で書いたように、斜め読みを励行しています。このときに紙をめくる速度が上がらなくてイライラすることがありました。どうしたらいいだろう、と思って、銀行や会社の事務員の方々が愛用さ…

文庫・新書の整理にはティッシュ箱ですよ

新書・文庫本の整理にはボックスティッシュの空き箱が具合がいいです。Redirecting...でも紹介されております。 私が作ったのはこれです。 上で紹介したページのもの*1とは違って、四隅をガムテープで補強してあります。実際、この部分が構造的に最も弱い。 …

ウェブでいっしょに本を読む

郷里に28日に帰省して、ほとんど実家にこもったままずっと本を読んでいる。 大学時代に買った本が1,000冊か2,000冊かある。恥ずかしいことに、ほとんど未読だ。開いてすらいない本もある。書評を読んで興味を持って買ってそのままといった本だ。小西甚一「日…

アンサング・ヒーローズ

はてブの注目エントリを眺めていたら徳富蘇峰 - Wikipediaがなぜか上がっていた。 蘇峰徳富猪一郎といえば、近世日本国民史である。この本は、数多の日本の歴史小説のタネ本らしい(といろいろな人が書いている)。史学的には黙殺されているらしい。でもたぶ…

WAR IS OVER

一年ほど前に、友人と現在の戦争について勉強していた。 軍事オタクによる神の宿らない些末な細部への偏愛ではない。平和主義者のように戦争や軍事に関する話題を暴力的=ダメと一括りにして抑圧するのでもない。かといって無視していい問題では、決してない…

コンサル日記

後輩のミクシィ日記で「サンクコスト時間術」が紹介されていて興味を持った。 「サンクコスト」云々という内容というより、著者が自らの経歴、大手コンサルティングファームを去らなければならなかったことを、あとがきで率直に吐露しているというのである。…

「知的トレーニングの技術」が安くなっている

「知的トレーニングの技術」を買った - 殺シ屋鬼司令で紹介した知的トレーニングの技術 (1982年)作者: 花村太郎出版社/メーカー: JICC出版局発売日: 1982/03メディア: ?購入: 3人 クリック: 136回この商品を含むブログ (3件) を見るですが、しばらく16000円…

チャート式 レバレッジ

レバレッジシリーズの本田直之氏は、よく名前を雑誌で見かけるので気になりました。どれか一冊と思って書店で見比べてみると、これが一番まとまっていそうだったので買って読みました。人を出し抜く 超・仕事術 「レバレッジ思考」を20代でマスターせよ! (凄…

全ての日本人が読むべき本なのなら。

多くの人がこの本を読んでいるわけでもなく、ネット上には意見・感想はおろか予断だけ述べてその予断を検証するつもりも無い人たちがあふれ、読んだ人はこぞって貶すか異国情緒に浸るのが空気であるかのような中、手負いの私がid:umedamochio:20081107:p1に…

分子生物学の逸話集

書店で「細胞夜話(さいぼうよばなし)」という本を見つけました。分子生物学の実験で使われてきた有名な細胞や培養株に関する逸話を集めた本です。細胞夜話 (mag2libro)作者: 藤元宏和出版社/メーカー: パレード発売日: 2008/09/01メディア: 単行本(ソフト…

『できそこないの男たち』福岡伸一/It's only a Y-talk.

できそこないの男たち (光文社新書)作者:福岡 伸一光文社Amazon人間社会の根底でもあり煩悩の根源でもある、男と女。 われわれ自身がこの問題をめぐって個人的に費やす時間は、人生の少なくない割合を占めている。その度合いと反映してか、雌雄を決する遺伝…

唯物語(タダモノガタリ)

こないだノーベル物理学賞を受賞した益川先生が、熱心な左翼運動家でもあったという話題が、ブログで、あるいは新聞等であったじゃないですか。「素粒子研究には弁証法的唯物論の物の見方が貫かれている」ということです。物理学者でコミュニストだというの…

考えるために必要なことはすべてアマチュア無線から学んだ(のかもしれない)

今朝、「アルファブロガー」という本に入っているfinalventのインタビューを読んでいた。 そこに情報収集の一環としてラジオを重用するという話があった。ラジオを聴いていて、気になった事があればネットで「増幅する」と。この「増幅する」という言葉使い…

これ買って失敗したなあ。。。

PHPやMySQLについては未経験でした。 読み進めていても、応用がきくと思えない。初心者だから、もっと網羅的にやるべきだったのかもしれない。 XAMPPによるWindows XPへのPEARのインストールにも手間取りました。"pear install Auth"とか入力してもどうしよ…

C.S.パースというシャーロック・ホームズ

ホームズはぜんぜん読んでいないけれど、この本はとても面白かった。紹介してくれたid:leibniz(@monado)に感謝。 アブダクション: シャーロック・ホームズの推理は、C.S.パースの言うところのアブダクションである。因果関係を把握するために、結果を見てそ…

「旬な男の“色気”」

ブックリストみたいなものが大好きで、書店においてあったりするとつい手にとってしまい、そのリストからあれこれ買ってしまう悪い癖がある。 http://www.junkudo.co.jp/sugaku_buturi.htmなどもその類で、読めもしないのにあれこれ買ってみたものだった。 …

インテリワナビーのブログを読んでいて

不快なのは、何か社会問題を論じる際に一知半解のジャーゴンが突如として剥き出しで使われていることだ。日本語には便利なコトバがあって、こういうのを「虚仮威し」という。 元URL:http://twitter.com/thinkeroid/statuses/884804766 ちなみにワナビーとい…

高田瑞穂『新釈現代文』

教養としての大学受験国語 (ちくま新書)で紹介され、盛名のみ高い大学受験「現代文」の"古典"である『新釈現代文』は、「復刊.com」でも多数の得票を集めながら、出版元倒産のため復刊の目処は一切立っていないと見える。 追記:出た。新釈 現代文 (ちくま学…

高校の参考書で基礎知識を固める

実家から東京に戻ってから断続的に高校生物の勉強をしていた。ゼミノート 生物IB (自分で作る参考書)作者: 生物問題研究会出版社/メーカー: 数研出版発売日: 1994/07メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (3件) を見るいうまでもなく私は大…

メディアはどういうメッセージなのか

マクルーハンの光景 メディア論がみえる [理想の教室]作者:宮澤 淳一発売日: 2008/02/19メディア: 単行本(ソフトカバー)高山宏の書評で知って、今年の5月ぐらいにこの本を読んだ。 難解とされるマクルーハンの核心をひじょうにコンパクトにまとめた好著だ…